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銀英伝事典

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ヤン・ウェンリー

Yang Wen-li
カテゴリー / 人物

解説

自由惑星同盟最高の智将にして、民主主義擁護の英雄とも呼ばれた青年。
父親の死で無一文になり、歴史をただで勉強したいがために士官学校に入学したが、エル・ファシルの英雄となって以来、退役を希望する本人の意思とは裏腹に武勲を重ね、同盟軍史上、異例の昇進をする。
同盟崩壊後はイゼルローン要塞奪還による「解放回廊」の成立によって、エル・ファシル独立政府を自主勢力として拡大させ、自由惑星同盟政府崩壊後の民主主義の意義の確立を一身に背負った。死後は「民主主義の人格としての個人」となる。
敵からは「同盟最高の智将」「ペテン師」と、見方からは「奇跡のヤン」「魔術師ヤン」と呼ばれた。
同時代に比肩することができるのはただひとりという用兵家であり、ラインハルトの最高の敵手として、しばしば寡兵をもってよく大軍に抗した。
優れた戦争の芸術家としてラインハルトの勝利を阻み、帝国軍の名将をしばしば破り、時にラインハルトを死地に追い詰めた。卓絶した戦場の心理学者であり、魔術的な戦術を弄したが、本質的には戦略家であったとされる。
本来歴史家志望であったせいか、権力や権力者、および軍に対する嫌悪を生涯持ち続け、また歴史における自らの立ち位置についての懐疑を捨てることはなかった。
それがヤンをして大いなる矛盾の人たらしめ、歴史と軍事に関する哲学者たらしめた。
そのためか政治家としてのヤンには限界が明白であったが、彼の「民主と自由」への思いは、批判の対象になるにせよ、その一生を通じて変わることはなかった。
「伊達と酔狂」にみられる、「イゼルローン的な精神」が象徴する「民主と自由」の流れを残したことは、ヤンに否定的な歴史家も認めざるをえないであろう。
前記の性行とあいまって奇矯といわれたが、実際は安定した人格と包容力の持ち主。
後世において「多彩な、矛盾と勝利に満たされた短い人生」と評される。
実生活においては、しなくてもいいなら呼吸もしたくないというほどのものぐさな性格を隠しもしない、「寝たきり青年司令官」。大の紅茶党でもあった。
嫌いな人間に対してはわりと意固地で、高圧的に右を向けと言われれば、損を承知で左を向くような性格で「温和な表情で辛辣な台詞を吐く」とは、シトレ元帥の談。
旗艦は「ヒューベリオン」→「ユリシーズ」

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